皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。
中小企業診断士の菅野です。
今日のテーマは、「定性面の健全性指標について」です。
ぜひ、お付き合いください。
さて、唐突ですが「会社はだれのものでしょうか?」と聞かれたら何と答えるでしょうか。
大阪経済大学「中小企業季報(電子版)」に「会社の偏差値-強くて愛される会社になるための100の指標:本当にいい会社をはかるモノサシは,規模や業績,知名度ではありません-(坂本 光司)」という論文があります。
執筆者 水野順子氏によると、「企業経営は国によって違いがあり日本の企業経営の特徴の説明として、例えば『会社はだれのものか』と問えば、日本では『社員のもの』であると答えがくるが、韓国では『社長とその家族のものである』という答えがくる。一方、英米では『株主のものである』」という答えが来る」と説明しています。
日本でも上場企業においては「会社は株主のもの」という考え方が一般的だと思いますが、未上場の中堅・中小企業においては、まだまだ日本企業の考え方が主流を占めているのではないでしょうか。
上述の「会社の偏差値」では、そのような「中堅・中小企業」において「良い会社(ここでは定性面の健全性の高い会社と位置付けて考えてみます)」とはどういう会社か?を示していると思います。
同書では、
①社員とその家族に関する指標
②社外社員とその家族に関する指標
③現在顧客と未来顧客に関する指標
④地域住民や障がい者など社会的弱者に関する指標
⑤磐石な経営に関する指標
と5つの観点から20ずつ、合計100の指標が示されています。
この指標を、会社の定性面の健全性指標として活用してみてはいかがでしょうか。
日本的経営の良さの再確認、長寿企業になるためのポイント、経営理念再構築のヒント、経営力強化の実践項目の発見など、多くの気づきがあると思います。
今日はここまでとさせて頂きます。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。