令和4年度 中小企業・小規模事業者関係の概算要求等のポイント

皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。

 

中小企業診断士の菅野です。

 

今日のテーマは、「令和4年度 中小企業・小規模事業者関係の概算要求等のポイント」です。

 

ぜひ、お付き合いください。


今年8月、「令和4年度 中小企業・小規模事業者関係の概算要求等のポイント」が公表されました。

 

基本的な課題認識と対応の方向性として、以下の項目が挙げられています。

 

・コロナ禍の事業者に対する資金繰り支援、月次支援金の給付、イベントの再開支援など、厳しい状況に直面する事業者が、足下で必要な①事業継続のための支援を、着実かつ迅速に実施中。資金繰り支援については、引き続き万全を期していく。

 

・コロナの影響の長期化や最低賃金の引上げといった環境下において、中小企業・小規模事業者等の雇用・技術といった経営資源を活かし、事業価値の向上を実現するため、事業者に寄り添いながら②事業再構築、承継・再生、③生産性向上の支援や④取引適正化などを進めていく。

 

・加えて、「災害からの復旧・復興、事前の備え(強靭化)」にしっかり取り組んでいく。


さて、中小企業の経営課題解決、設備投資、生産性向上等の事業を一部抜粋してみます。

 

1.「事業再構築・承継・再生を目指す事業者の後押し」

 

■ 事業再構築補助金【1兆1,485億円※令和2年度三次補正】

新分野展開、業態転換等の「事業再構築」に挑戦する中小企業等を支援。

 

■ものづくり等高度連携・事業再構築促進事業【25.4億円(新規)】

複数の中小企業等が連携することで新たな付加価値の創造等を図る製品・サービス開発や、新分野展開や業態転換等の「事業再構築」に取り組むプロジェクトを支援。

 

■ 中小企業再生支援・事業承継総合支援事業【159.1億円(95.0億円)】

中小企業の円滑な再生・事業承継を支援するため、各都道府県に設置された中小企業再生支援協議会や事業承継・引き継ぎ支援センターを通じ、再生計画の策定や親族内承継支援、後継者不在企業と譲受希望者とのマッチングなど総合的な支援を実施。

 

■ 事業承継・引継ぎ・再生支援事業【47.1億円(16.2億円)】

事業承継・引継ぎ(M&A)・再生に伴う設備投資や販路開拓等の新たな取組を支援するとともに、引継ぎ(M&A)・再生時の専門家活用費等を支援。

 

2.「生産性向上による成長促進」

 

■生産性革命補助金【3,600億円※令和元年度補正、2,300億円※令和2年度三次補正】

設備投資、販路開拓、ITの導入を補助するなど、中小企業等の生産性向上に資する継続的な支援を実施。

 

勿論、足元のコロナ対策を踏まえた上ですが、今年度に引き続き、事業承継・引継ぎ・再生支援事業は重要な位置づけとなりそうです。

 

※ 詳細は、こちらをご確認ください。


加えて、今年8月には「令和4年度 経済産業政策の重点」が公表されています。

 

冒頭に掲げられているのは、「『経済成長』と『社会課題解決』を同時に確保・実現する産業政策への転換」というテーマです。

 

世界的に社会課題が、底堅い需要として、新たなビジネスニーズとなっており、こうした視点からの対応が、中長期的な成長分野となっているとしており、ここで環境、経済安全保障、分配といったキーワードが出ています。

 

来年度の産業政策は、ミッション志向、ワイズスペンディングという言葉に見られるように、厳しい現状に立ち向かうための政策が取られるのではないかと感じました。


今日はここまでとさせて頂きます。

 

最後までお読み下さり、ありがとうございました。