営業パーソンの力を引き出す

皆さま、こんにちは、そして、こんばんは。

コンサルティングオフィス エル・アール・エー 代表、中小企業診断士の菅野です。

 

今日のテーマは、「営業パーソンの力を引き出すために」です。

ぜひ、最後までお付き合いください。

 

さて、企業活動の中で、営業パーソンは第一線で活躍する非常に大切な存在です。

営業マンの成果次第で、会社の業績が決まるといって過言ではなく、多くの小規模・中小企業では、社長自ら営業の陣頭指揮に立つケースも少なくないと思います。

 

今日は、営業パーソンの力を引き出すことについてお伝えしたいと思いますが、その前に、質問です。貴社では営業の「型」を持っているでしょうか?

 

営業の「型」って何?と思われるかもしれませんが、単純に言ってしまえば、「自社の営業活動の仕組み」です。

 

例えば、新規開拓をメインに営業を行う企業であれば、アプローチからクロージングまでの流れ、そのシーンごとに使用する営業ツールとトークスクリプト、また、企画提案を行う企業であれば、自社の商品・サービスと関連する社会現象からソリューションを見出す仕組みなど、自社の営業活動のパフォーマンスを最大化する仕組みのことを指します。

 

さて、今日お伝えするのは、外資企業等で使用されている「セールスプロセス」という型です。

 

セールスプロセスは、お客様のニード喚起から、実際に商品を購入して満足を得て頂くためのステップで、あたかも階段を登るように、お客様の購入意欲が高まっていくのが特徴です。

 

具体的には、プロスペクト(見込み客発掘)、ファーストアプローチ(初回面談)、ファクトファインディング(実態調査)、プレゼンテーション(提案)、クロージング(契約)、紹介獲得、アフターフォローというステップを踏みます。

 

さて、具体的にみてみましょう。下記の表をご覧ください。

 

左から2列目の1行目、FA(初回面談)と書かれていますね。

これは、企画提案のために、初めて面談したお客さまを表します。この表では、週単位でどのようなお客様に訪問したかがわかるようになっています。

 

2行目~6行目に、aa、ab、ac、ad、ae・・・と記載されているのは、11月28日(月)から12月2日(金)までに初回面談を行ったお客様です。例えば、aaを鈴木さん、abを田中さん、acを佐藤さんというように読み変えるとわかりやすいかもしれません。

 

7行目は、12月5日(月)~12月9日(金)に初回面談を行ったお客様、12行目~16行目は、12月12日(月)~12月16日(金)に初回面談を行ったお客様、17行目~21行目は、12月19日(月)~12月23日(金)に初回面談を行ったお客様を指しています。

 

 

さて、11/28の週に初回面談を行ったお客さまと、その後どのように接触したかを追いかけてみましょう。

 

aaさんは、FAO(ファーストアプローチアウト→初回面談でその後のステップを断られたという意味)でしたが、12/19の週に、何とご紹介を頂くことができています。

 

abさんは、→がありますので、次のステップに進んでいます。この表には出てきませんが、おそらく翌月あたりに次回APOが入ったのでしょう。

 

acさんは、FAOで次のステップに進むことができませんでした。しかしながら、プロスぺクト(見込み客リスト)から外すことなく、タイミングを見て再アプローチするものと思います。

 

adさんは、矢印がありますので追いかけてみると、12/5の週にFF(ファクトファインディング→実態調査)を行い、12/12の週にP(提案)を行いましたが、PO(プレゼンテーションアウト→プレゼンをしたけれど採用されず)とありますので提案は受け入れてもらえなかったということになります。

 

aeさんは、12/5の週にFF(実態調査)なしでP(プレゼンーション→提案)を行っています。さらに、12/12の週に旗印🏁がついていますので、ご契約いただいたということになります。さらに、12/19の週にはご紹介まで頂いていますから、かなり良い関係が築かれたのではと考えられます。

 

さて、なぜこのような表のお話をさせて頂いているかというと、この表を管理することで、営業パーソンの長所を伸ばし、弱点を補強することが可能になるということをお伝えするためです。

 

この表を使うと、セールス工程の傾向を分析することができます。

 

この表の例だと、FAOのお客様から紹介を頂いたり、次の工程に進むのが早かったりしてるので信頼されるベテラン営業マンだと思います。

 

一方で、POが2件あり、何らかの理由でFFが不足し、提案の的が絞りきれなかったのかもしれないという仮説が成り立ちます。

 

営業マンの力を引き出すには、日々の営業活動から見えてくる傾向を分析し、個々の営業マンの長所を伸ばし、弱点をカバーする施策を打つことです。

 

そのためには、データ化が必要になります。データとして営業マンの行動を「見える化」し、伸ばすべきは伸ばし、修正すべきは修正する・・・当たり前のようですが、それをきちんとできているかどうかが業績アップのキーとなります。

 

弊所の営業コンサルティングでは、一定期間この表をつけてもらうことで、個々の営業パーソンの強み、弱み、改善点を明らかにし、的を射た改善案を提言させて頂いております。

 

業績アップに役立ちますので、ぜひお試しください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。